チェアマンズスプリントプライズ(Chairman’s Sprint Prize)は、香港のシャティン競馬場で行われる芝1200メートルの国際G1レースです。
香港スプリントシリーズの最終戦に位置づけられており、世界のトップスプリンターが集う一戦として知られています。2016年に国際G1へ昇格して以降、オーストラリア、イギリス、日本などの海外勢も積極的に参戦し、近年はグローバルな注目度が増しているレースの一つです。
チェアマンズスプリントプライズ(G1・芝1200m)登録馬
アメリカンステージ
エイシンフェンサー ※第1希望
オオバンブルマイ ※第2希望
サトノレーヴ
ダノンマッキンリー ※第1希望
ビッグシーザー
ピューロマジック
ルガル
レースの歴史
1979年に創設された当初は香港ローカルのレースでしたが、2016年に国際G1へ格上げされ、世界のスプリンターが競い合う舞台へと進化しました。
レースの変遷
- 1979年:ローカルG3レースとして創設。当時の距離は1000mで、香港馬のみが出走可能。
- 1992年:距離を現在の1200mに変更。
- 1994年:G2へ昇格。
- 2001年:G1レースに昇格(ただし、当時はまだ香港馬限定戦)。
- 2016年:正式に国際G1競走となり、外国馬の参戦が可能に。
2016年の国際G1昇格後、オーストラリアの名スプリンター・シャトークア(Chautauqua)が劇的な末脚で勝利し、このレースの国際的な地位を一気に高めました。それ以来、世界中からスプリント戦線の一流馬が集まる一大決戦となっています。
日本馬の主な成績
日本からも多くのスプリンターが挑戦していますが、これまでのところ優勝馬は出ていません。
| 年 | 馬名 | 着順 | 騎手 | 調教師 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2016年 | エアロヴェロシティ(元日本馬) | 6着 | Z.パートン | P.オサリバン | 2015年香港スプリント優勝馬 |
| 2017年 | ビッグアーサー | 10着 | 福永祐一 | 藤岡健一 | 直線で伸びず敗退 |
| 2018年 | ファインニードル | 4着 | 川田将雅 | 高橋義忠 | 日本馬最高着順 |
| 2019年 | ナックビーナス | 6着 | 三浦皇成 | 杉浦宏昭 | 先行粘るも敗退 |
| 2021年 | ダノンスマッシュ | 6着 | J.モレイラ | 安田隆行 | 高松宮記念勝ち馬 |
| 2023年 | アグリ | 9着 | 戸崎圭太 | 安田隆行 | 直線で伸びず |
特に2018年のファインニードル(4着)が日本馬として最上位の成績を残していますが、香港勢の壁は厚く、勝利への道のりは険しいのが現状です。
日本馬にとって香港の短距離G1は重要なターゲットの一つであり、今後もさらなる挑戦が期待されます。
コースの特徴
チェアマンズスプリントプライズが行われるシャティン競馬場の芝1200mコースは、スピードと持久力の両方が求められるレイアウトになっています。
シャティン競馬場(芝1200m)の特徴
- スタート位置は向正面のポケット地点。
- 最初の400mは直線で、ペースが速くなりやすい。
- 3コーナーから4コーナーは緩やかなカーブ。
- 最後の直線は約430mと長めで、追い込み馬にもチャンスあり。
このコースでは**「逃げ馬」や「先行馬」が有利**とされますが、2016年のシャトークアのように強烈な末脚で差し切る馬も現れることがあります。そのため、瞬発力と持久力のバランスが重要になります。
また、シャティン競馬場は時計が速くなる傾向があり、日本馬にとっては適性が問われる点も特徴的です。
過去の優勝馬
チェアマンズスプリントプライズの過去の優勝馬を振り返ると、香港調教馬の強さが際立っています。
| 年 | 優勝馬 | 国 | 騎手 | 調教師 |
|---|---|---|---|---|
| 2016年 | シャトークア | 豪州 | T.ベリー | M.ホークス |
| 2017年 | ラッキー・バブルズ | 香港 | H.ボウマン | F.ロー |
| 2018年 | アイヴィクトリー | 香港 | Z.パートン | J.ムーア |
| 2019年 | ビートザクロック | 香港 | J.モレイラ | J.サイズ |
| 2020年 | ミスタースタニング | 香港 | K.ティータン | J.サイズ |
| 2021年 | ウェリントン | 香港 | A.バデル | R.ギブソン |
| 2022年 | ウェリントン | 香港 | A.バデル | R.ギブソン |
| 2023年 | ラッキースワイネス | 香港 | J.モレイラ | C.ファウンズ |
近年は特に香港調教馬の強さが目立っており、特にウェリントンやラッキースワイネスは安定した成績を残しています。
開催場所と開催日
- 開催場所:香港・シャティン競馬場
- 開催時期:4月下旬(毎年)
- 競馬シリーズ:香港チャンピオンズデーの主要レースの1つ
香港チャンピオンズデーは、
- チェアマンズスプリントプライズ(芝1200m)
- チャンピオンズマイル(芝1600m)
- クイーンエリザベスⅡ世カップ(芝2000m)
の3つのG1競走が同日に行われる香港競馬のビッグイベントです。
エピソード・トピックス
2016年 シャトークアの衝撃的な差し切り
2016年、国際G1へ昇格した初年度の覇者となったのはオーストラリアのシャトークア。
直線最後方から強烈な末脚を炸裂させ、ライバルを一気に交わす劇的な勝利を飾りました。
2023年 ラッキースワイネスの連勝記録
2023年にラッキースワイネスがこのレースを制した際、香港競馬で5連勝を達成し、その実力を証明しました。
まとめ
チェアマンズスプリントプライズは、世界のスプリンターが集結するハイレベルなレースであり、日本馬にとっても大きな挑戦の場となっています。
これまで日本馬の優勝はありませんが、香港スプリント戦線において重要なターゲットとなるレースであり、今後の活躍が期待されます。